不動産の共同事業とは?物件持ち込みの流れと利益配分を徹底解説
一人親方や少人数で宅建業を営む不動産事業者の中には、良い物件情報を持っていても、資金力や人員体制の問題から自社での仕入れ・転売に踏み出せない方もいるのではないでしょうか。
「仲介だけでなく、自社で仕入れて売却できれば、さらに収益の幅を広げられるのに……」
こうした課題に対する選択肢の一つが、物件情報を持ち込み、他の不動産事業者と協業する不動産共同事業です。
共同事業では、自社だけで資金や人員を確保することが難しい案件でも、協業先の資金力や事業経験を活用しながら取り組める可能性があります。
また、将来的に独立開業を目指している方や、フリーランスでフルコミッションの営業を行っている方にとっても、事業機会を広げる選択肢となります。
本記事では、物件持ち込みの仕組み、利益配分と損失負担の確認事項、協業開始までの流れを解説します。
1. 不動産の共同事業とは?物件持ち込みの基本的な仕組み

1.1 物件を持ち込んでから利益配分までの流れ
物件の持ち込みから利益配分までは、大きく3つの段階で進みます。流れを把握しておくと、どの工程で誰が何を担うのかが見えてきます。
物件情報の持ち込み:パートナーが発掘した物件情報をクレセールへ提供する。
名義での仕入れと売買:クレセールが自社名義で物件を仕入れ、売買を実行する。
事業利益の配分:売買で生じた事業利益を、取り決めに沿って配分する。
この流れでは、仕入れに必要な資金をクレセールが用意するため、持ち込む側は資金を抱えずに仕入れ型の取引へ加われます。
物件情報を持ち込み、取り決めた役割を担うことで、仕入れから売買までの一連の事業に関われる点が基本的な仕組みです。
1.2 共同事業と仲介(Feeビジネス)の違い
共同事業と仲介では、収益の生まれ方が根本的に異なります。
両者を同じ軸で並べると、違いがはっきりします。
比較軸 | 仲介(Feeビジネス) | 共同事業 |
|---|---|---|
収益源 | 売買成立時の仲介手数料 | 仕入れ・売買で生じた事業利益の配分 |
仕入れ資金 | 不要 | クレセールが負担 |
利益の規模 | 手数料の範囲内にとどまる | 手数料を上回る可能性がある |
関わる範囲 | 売主と買主の仲介 | 事前に取り決めた役割に応じて、仕入れから売却までの事業に関与 |
仲介は資金を使わずに手数料を得られる一方、受け取れる額は手数料の範囲にとどまります。共同事業は仕入れ側に回るため、仲介では届かなかった利益を狙える構造です。
1.3 物件の持ち込みを検討する事業者の特徴
物件持ち込み型の共同事業は、特に一人親方や少人数で宅建業を営み、限られた資金や人員で事業を運営している不動産事業者に適しています。
具体的には、次のような方が対象となります。
一人親方として宅建業を営み、仕入れや売却まで手が回らない方
少人数で不動産会社を経営しており、資金面の制約から買取再販に取り組めない方
仲介業務を中心に活動しながら、仕入れ型の取引にも事業を広げたい方
将来的に宅建業での独立開業を目指している方
フリーランスでフルコミッションの不動産営業を行っている方
特に、小規模な宅建業者では、物件情報を確保できても、仕入れ資金や案件を進めるための人員が不足し、仲介取引にとどまるケースがあります。
持ち込み型の共同事業は、こうした事業者が自社の情報力や営業力を活かしながら、協業先の資金力や専門知識を組み合わせ、収益機会を広げるための仕組みです。
ただし、すべての物件が共同事業に適しているわけではありません。案件の内容や採算性、役割分担を事前に確認し、双方が納得できる条件で進めることが重要です。
2. 物件の持ち込みで収益を考えるときのポイント

2.1 仲介手数料と共同事業の利益の収益構造の違い
収益の上限がどこで決まるかを知ると、両者の差が具体的に見えてきます。
仲介手数料には法律上の上限があり、共同事業の利益はそれとは別の構造で決まります。
項目 | 仲介手数料 | 共同事業の利益 |
|---|---|---|
金額の決まり方 | 売買価格に応じた上限が法律で定まる | 仕入れ値と売却値の差から生じる |
上限の目安 | 売買価格400万円超は価格の3%+6万円に消費税を加算 | 固定の上限はなく案件ごとに変動 |
資金の要否 | 不要 | 仕入れ資金が必要(クレセールが負担) |
受け取る立場 | 取引を仲介した対価 | 事業に関わった利益の配分 |
仲介手数料は上限が定められているため、取引額が大きくても受け取れる額は一定の範囲に収まります。共同事業は仕入れ値と売却値の差が原資となるため、案件次第で手数料を上回る利益も見込めます。
ただし利益が大きくなり得るということは、その分だけ案件ごとの見極めが重要になるということでもあります。仕入れ値と想定する売却益の見通しを着手前に共有し、無理のない計画を立てておくことが、安定した成果に結びつきます。
2.2 物件持ち込みに必要な費用と協業条件
物件持ち込み型の共同事業では、案件の内容や役割分担によって、資金負担や費用の条件が異なる場合があります。
株式会社クレセールでは、利益配分や協業のメリット・デメリットについて、事前に説明する方針です。
具体的な資金負担や費用条件については、一律の金額を掲載せず、持ち込み予定の物件情報をもとに個別相談で確認してください。
3. 共同事業の利益配分と損失負担の考え方

3.1 利益配分のルールが決まる基本的な考え方
共同事業の利益配分は、あらかじめ定められた基本の配分基準をもとに決定します。ただし、すべての案件に同じ条件を適用するわけではなく、案件の内容によって一部調整が入る場合があります。
具体的には、次のような要素を踏まえて配分条件を確認します。
案件のリスク:仕入れや売却に伴うリスクの大きさ
作業範囲:物件情報の提供に加え、調査や交渉など、どこまでの業務を担当するか
共同事業者のスキル:不動産取引の経験や専門知識、案件を進めるうえでの対応力
株式会社クレセールでは、基本となる利益配分の基準を設けたうえで、こうした要素を考慮し、必要に応じて条件を調整しています。
そのため、案件ごとに配分割合を一から決める仕組みではありません。基本の配分基準を土台としながら、それぞれの案件の特性や役割分担に応じて調整する考え方です。
具体的な配分条件については、協業を開始する前に双方で確認し、納得したうえで取り決めます。
3.2 損失やリスクの負担範囲を確認する項目
利益だけでなく、損失が出た場合の負担範囲も事前に確認しておく必要があります。想定外の事態で誰がどこまで負うのかを、着手前にそろえておきましょう。
損失が生じた場合の負担の範囲
仕入れや工事にかかる費用の負担者
途中で離脱する場合の扱い
売却が長引いた場合の対応
これらを曖昧にしたまま進めると、後になって認識の食い違いが表面化しかねません。負担範囲を先に確認することが、安心して協業を続ける前提になります。
3.3 契約前に取り決めておきたい条件
契約前には、役割と精算の方法まで具体的に決めておきます。
次の順で詰めておくと、後の認識違いを防げます。
役割分担を決める:物件情報の提供と仕入れ・売買の担当範囲を明確にする。
重要事項の決め方を定める:売却価格や工程の判断を誰がどう行うかをそろえる。
精算方法を取り決める:利益や費用の精算の時期と方法を文書で確認する。
この3点を先に固めておくと、取引が動き出してからの判断に迷いが出にくくなります。口頭だけで進めず、条件を書面で残すことが後々の安心につながります。
4. 物件を持ち込む前の確認事項と協業の進め方
4.1 共同事業に適した物件・案件の見極め方
協業に向く案件かどうかは、出口まで見通せるかで判断します。
持ち込む前に、次の観点で物件を見ておきましょう。
立地と周辺の需要
権利関係の整理状況
売却まで見込める出口の有無
想定される費用と期間
これらの観点で条件がそろう案件ほど、協業の成果につながりやすくなります。判断に迷う物件でも、相談の段階で一緒に見極められます。
出口が見えにくい案件でも、工程を組み直すことで売却につながる場合があります。
持ち込む前に迷ったときは、まず情報を共有し、見通しを一緒に立てるところから始めるとよいでしょう。判断を一人で抱え込まずに済む点も、協業ならではの利点です。
4.2 相談から協業開始までの進め方
相談から協業開始までは、4つの段階で進みます。
流れが分かっていれば、どこまで準備すればよいかが見えてきます。
相談する:持ち込みたい物件情報と現状を伝える。
案件を確認する:立地や権利関係、出口の見込みを一緒に確認する。
条件をすり合わせる:基本の利益配分を確認し、必要に応じた調整や費用負担、役割分担を取り決める。
協業を開始する:合意した条件で仕入れ・売買に着手する。
各段階で条件を確認しながら進むため、不安が残ったまま先に進むことはありません。まずは物件情報を持って相談するところから始まります。
4.3 共同事業者(パートナー)を選ぶときの確認点
協業相手を選ぶときは、実績と説明の誠実さを確認します。長く組める相手かどうかは、次の点で見極められます。
難しい案件への対応実績があるか
対応できる事業の範囲が広いか
利益配分や条件を正直に説明するか
損失やデメリットも事前に伝えるか
好条件だけを強調する相手より、デメリットまで正直に伝える相手のほうが、結果として信頼して任せられます。説明の姿勢は、協業が始まった後の対応にも表れます。
5. 他社で断られた不動産案件に対応してきた実績
5.1 立退き・共有持分・旧耐震など難しい案件への対応
株式会社クレセールは、他社では対応が難しいと判断された不動産案件の買取りにも取り組んできました。
実際の対応実績について、同社は次のように回答しています。
「立退き案件、共有持ち分、旧耐震建物の買取りは対応できないと買取を断られた物件で当社が買取り」
立退きや共有持分、旧耐震建物など、取り扱いに専門的な判断が必要な物件についても、個別の状況を踏まえて買取りを検討しています。
5.2 相続物件を高値売却につなげた事例
株式会社クレセールでは、相続した不動産の価値を高めて売却につなげた事例があります。
印象に残っている案件について、同社は次のように回答しています。
「相続をされた方がアパートを含む立退きがあり、そのまま売ると買いたたかれる状況だった。弊社にて、高値で売れる手法(立ち退き後、解体、境界確定、位置指定道路施工)などを施し売却完了」
この事例では、立退き後の解体や境界確定、位置指定道路の施工などを組み合わせ、売却につなげています。
5.3 業歴と保有資格から確認できる信頼の根拠
株式会社クレセールは、平成19年(2007年)2月22日に創業しました。
年間の対応実績は10件程度です。東京都知事の宅地建物取引業免許を有し、全日本不動産協会および全日本不動産保証協会に加盟しています。
こうした事業歴や対応実績は、共同事業の協業先を検討する際の判断材料になります。
数字だけでなく、どのような案件にどう向き合ってきたかという積み重ねも、信頼を測る手がかりになります。実績と誠実な説明の両面から相手を見ることで、安心して物件を預けられる協業先かどうかを判断できます。
6. 不動産共同事業「Share profits」でのクレセールの協業
6.1 対応している不動産事業のメニュー
クレセールは、持ち込まれた物件に対して複数の事業で対応します。
案件の性質に応じて、次のメニューから手法を選びます。
土地購入からのマンション・アパート開発
土地購入からの転売
立退き事業
買取再販
事業用仲介
幅広い手法に対応するため、持ち込んだ物件が一つの手法に合わなくても、別の出口を検討できます。
案件に合う手法を選べることが、持ち込み型の協業を続けやすくします。協業の内容はクレセールのShare profitsで確認できます。
6.2 共同事業が向いている悩みと得られる機会
一人親方や少人数で宅建業を営む事業者にとって、仕入れ資金や人員の確保は大きな課題です。
魅力的な物件情報があっても、自社だけでは仕入れから売却まで対応することが難しく、仲介取引にとどまってしまうケースもあります。
株式会社クレセールの共同事業では、持ち込まれた物件をクレセールが自社名義で仕入れ、売買を進めます。これにより、持ち込む側は自社で仕入れ資金を用意することが難しい案件でも、事業利益の配分を受けられる可能性があります。
また、立退きや権利関係の調整など、自社だけでは対応が難しい案件についても、クレセールの経験やノウハウを活用しながら協業を検討できます。
共同事業は、小規模な宅建業者が自社の営業力や物件情報を活かし、事業の幅を広げるための選択肢です。継続的に案件へ取り組むことで、収益機会の拡大だけでなく、事業経験の蓄積にもつながります。
将来的に独立開業を目指す方や、フルコミッションで活動する不動産営業者も相談対象となりますが、具体的な役割や協業条件は個別に確認する必要があります。
6.3 協業で正直に伝えている点と断るケース
クレセールは、良い面だけでなく不利な面も正直に伝えます。
協業を始める前に、次の内容を率直に説明します。
基本の利益配分と案件ごとの調整条件
協業のメリット
想定されるデメリット
一方で、法外な利益配分を求められる場合や、一方的に当社が不利になる契約内容については、協業をお断りします。無理な条件で始めても、双方が長く続けられないためです。正直な説明は、対等に組むための前提だと考えています。
6.4 対応エリアと相談の進め方
対応エリアは、東京・神奈川・千葉・埼玉です。この地域で物件を持ち込みたい方の相談を受け付けています。
相談は平日の9時30分から18時30分に対応しています。持ち込みたい物件情報と現状の課題を伝えれば、案件の確認から条件のすり合わせまで一緒に進められます。
まずは手元の物件情報を持って相談するところから、協業は始まります。物件情報があれば、最初の一歩を踏み出せます。
7. 共同事業と物件持ち込みに関するよくある質問
7.1 利益配分は何%ですか?
株式会社クレセールでは、共同事業の利益配分について基本となる配分基準を設けています。
ただし、案件のリスクや作業範囲、共同事業者のスキルなどによって、一部調整が入る場合があります。
そのため、実際の利益配分は、持ち込む物件の内容や双方の役割を確認したうえで決定します。
具体的な配分条件については、協業開始前に説明を受け、双方が納得したうえで取り決める流れです。
7.2 損失が出た時は共同事業者も負担はありますか?
損失が出た場合の負担範囲は、案件ごとに事前に取り決めます。誰がどこまで負うのかを着手前に確認するため、想定外の負担が後から一方的に生じることはありません。
負担の有無や範囲は、費用の分担や離脱時の扱いと合わせて、条件のすり合わせの中で確認します。不安な点は、相談の段階で遠慮なく確かめておくことをおすすめします。
7.3 資金が十分でなくても物件を持ち込めますか?
はい。自社で十分な仕入れ資金を確保できない場合でも、物件の持ち込みを相談できます。
株式会社クレセールの共同事業では、クレセールが自社名義で物件を仕入れ、売買を進めるため、一人親方や少人数で宅建業を営む事業者も、自社の資金力だけでは対応が難しい案件に取り組める可能性があります。
共同事業への参加にあたり、毎月の費用や初期費用は求めていません。ただし、案件に関する費用負担や役割分担については、協業開始前に条件を確認することが重要です。
まずは手元の物件情報を共有し、共同事業として取り組める案件かどうかを相談してみてください。
8. まとめ:共に成長する不動産の共同事業を始めよう
物件持ち込み型の共同事業は、一人親方や少人数で宅建業を営む不動産事業者が、自社の物件情報や営業力を活かしながら、収益機会を広げるための選択肢です。
仕入れ資金や人員の制約によって自社だけでは取り組めなかった案件でも、協業先の資金力や事業経験を活用することで、新たな事業展開を検討できます。
利益配分については、基本となる配分基準を設けたうえで、案件のリスクや作業範囲、共同事業者のスキルなどに応じて一部調整が入る場合があります。損失負担や役割分担についても、事前に双方で確認し、納得したうえで進めることが重要です。
株式会社クレセールでは、立退きや共有持分、旧耐震建物など、対応が難しい不動産案件にも取り組んできました。
自社だけでは活用しきれていない物件情報がある宅建業者の方は、共同事業という選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。
物件の持ち込みから始める不動産共同事業「Share profits」
株式会社クレセールの「Share profits」は、一人親方や少人数で宅建業を営む不動産事業者の方が、物件情報や営業力を活かして協業できる不動産共同事業です。
クレセールが自社名義で物件の仕入れ・売買を行い、基本となる利益配分の基準をもとに、案件の条件に応じて事業利益を配分します。
立退きや共有持分、旧耐震建物など、対応が難しい案件についても、これまでの経験を活かして協業の可能性を検討します。
自社だけでは仕入れや売却が難しい物件をお持ちの宅建業者の方は、まずはお気軽にご相談ください。
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